「愛するセパタクローを日本でも広めたい!」。そんな熱い想いを抱き続けながら、世界を舞台に戦ってきた日本代表選手たち。が、国際舞台でいくら結果を出そうとも、日本に帰れば待てど暮らせどマイナースポーツ、それも「マイナー中のマイナー」をひた走る状況についにぶちキレて(!?)、セパタクローにまったく新しい解釈を与えたのが「蹴【kelu】 -JUST FLY HIGH-」。
どうせマイナースポーツなら、体育館で粛々とやってないで思いっきり散らかそうぜ!と誰かが言い出して、選ばれたロケーションは“TOKYOのアポロシアター”「shibuya O-EAST」。 さらにMCやDJまで加えて、セパタクローにガナリとリズムと音楽が出会い、いざ勝負!
そうして2008年3月に始まった蹴【kelu】は、国内におけるセパタクローの珍しさも功を奏して好評を博す。1年間で4度の公演を成功させると、2年目を迎えた2009年5月には、セパタクローの祖国にして大国、タイから代表クラスの選手が蹴【kelu】に初参戦。世界トップクラスの実力の前に、惜しくも敗れたものの、祖国であるタイの選手に、蹴【kelu】というカウンターカルチャーを強烈に印象づけた。
冒頭の通り、「セパタクローを日本でも広めたい!」という想いから生まれた蹴【kelu】ではあるが、本来の目的を継続させつつも、どうも様子が変わってきたのは、その5月から。その後行われた競技の世界大会に出場したところ、何と他国の代表選手たちが蹴【kelu】を知っている、どころか、「次は俺たちを呼んでくれ!」と、想像もしなかった展開が待っていたのだ。
おそるべきネット社会。完全なる見込み違い。うれしい誤算。狙ってもなかなかできるもんではないが、とにかく事態は転がって、「国内向け脱マイナーのチャレンジ」であった蹴【kelu】は、なぜかグローバルなセパタクロー界にその名を轟かせてしまったのである。しかし、そんな「想定外」すら、シレっと取り込んでしまうのが、蹴【kelu】の貪欲なトコロ。前回のタイに続いて今回は、もうひとつのセパタクロー祖国にして二強の一角、マレーシア代表を招聘してしまうというのだから、抜け目がない。
さらに、今回は東京のみならず、大阪への遠征興行まで敢行。そして関西テレビで何と75分にも及ぶ番組化決定!長い間、「マイナー」という単語に縛られ続けた日本セパタクロー界は、選手たちの衝動から生まれた蹴【kelu】という軸を得て、トントン拍子に大きなうねりへと進化しつつあるのだ。
そこで、セパタクローの新解釈である蹴【kelu】の、今回の新解釈。本来の狙い通りセパタクローを日本に広めつつ、全く狙っていなかった世界トップの実力まで器用に引き込んで、観客に、お茶の間に、そしてマレーシア代表選手にまで、蹴【kelu】を食らわそうという大胆にして果敢な挑戦。マイナーだからとか、そういう後ろ向きなイイワケは卒業して、本気で日本を、本気で世界を驚かせようという壮大な試み。常に散らかしながら、そして様々なものを取り込みながら、蹴【kelu】はさながら台風の如く成長し、邁進する。
ちなみに蹴【kelu】は、グローバルのセパタクロー界では「ケル」とは呼んでもらえず、副題の「JUST FLY HIGH」と専ら呼ばれている。ぜひ「ケル」と呼ばれたい身としてはこれまた見込み違いだが、長年の苦しみの末、「JUST FLY HIGH!(もう跳ぶっきゃないよ)」と覚悟を決めた者たちの挑戦こそが、蹴【kelu】である。その名の通り、どこまで跳べるか?脱マイナーは、世界は、そう遠くない。
「蹴【kelu】 -JUST FLY HIGH-」 高く、より高く。日本発、世界へ向け、嵐のようなツアー。いよいよ、スタート!!
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